madorismの間取りをつくる建築家
原宏佑(はらこうすけ)
鎌倉市在住の建築家。

関東近辺で約3年の土地探しを経て、30代で北鎌倉に自邸を建築。家づくりを通して、物件探しに大ハマり、今でも鎌倉の物件情報に目がない。「鎌倉で次住むならここが一番だ!」を探し続けて、さすがに2軒目は自身では難しいので、誰かに実現してほしいと心から思い、間取りにストーリーを込めて日々作成している。

San Carlo alle Quattro Fontane_サン・カルロ・アッレ・クワトロ・フォンターネ聖堂

サン・カルロ・アッレ・クワトロ・フォンターネ聖堂

サン・カルロ・アッレ・クワトロ・フォンターネ聖堂はバロック建築の傑作で、ローマのクイリナレ通りとクワトロ・フォンターネ通りの交差点の角に位置している。

厳格な時代背景の中で生まれ
この上なく自由に畝り、ほとばしる感性を表現した建築

穏やかな街並みのローマにあって、異端児ともとれる挑発的なファサード(建物の外観、正面)

内部に広がる、楕円の歪んだ真珠が殻を打ち破るようにそのエネルギーを抑え切れず外へと表出する。

建築家フランチェスコ・ボッロミーニの傑作。

ミニマル
教会建築
の最高峰

イタリアローマを訪れた際に、必ず見ておきたい建築。バロック建築の時代背景を知るとその素晴らしさが何倍にもなって、空間を楽しく鑑賞できる。

サン・カルロ・アッレ・クワトロ・フォンターネ聖堂。名前が非常に長いなと、名前のインパクトを当初持っていたが、その平面形状の豊かさ、意匠的な連続性は一見の価値あり。外部からは想像できない、豊かな空間。

ひとつの楕円の空間をベースとており、ひとつの建築に、ひとつの空間があれば十分ということを改めて認識させられた。

非常に幾何学的で複雑な構成をしているため、頭の中で理解しようとするというより、むしろ感覚的にその主題を受け入れさせようと意図しているのか。

ファサードは水平垂直の傾向のある古典的とは正反対の波打ち湾曲した表情をしている。
コリント式円柱が台座の上に立ち、エンタブラチュアを支えており、階2層と窓3列構成の全体が骨格として現れる。
主要な円柱の間にさらに小さい円柱があり、それらが壁や窓の枠を形成し、そこに様々な彫像や主玄関が置かれている。

内部の構成というと、まず主玄関の正面に主祭壇があり、それと交差する軸上に2つの祭壇がある。
それらの間に16本の柱が4本ずつ立っていて、その上に幅広いエンタブラチュアが一周取り囲んでいる。
したがって基本的には十字形を意識した設計のように思われるが、柱の配置は十字形ではなく斜めに歪んでいるため、楕円の中心から同時に全ての祭壇が見えるようになっている。
柱の間に壁や繰形や扉が配され、全体として波打つような動きを感じさせる効果を生んでいる。その独特のリズムのある設計とその根底にある幾何学との関係性は空間体験が重視されており、教会の象徴主義やボッロミーニの業績を語る上でも重要とされている。

DATA

San Carlo alle Quattro Fontane/サン・カルロ・アッレ・クワトロ・フォンターネ聖堂

【Type】建築/Architecture
【Sort】カトリック教会/church
【Site】ローマ/Roma
【Architect】フランチェスコ・ボッロミーニ/Francesco Borromini

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