madorismの間取りをつくる建築家
原宏佑(はらこうすけ)
鎌倉市在住の建築家。

関東近辺で約3年の土地探しを経て、30代で北鎌倉に自邸を建築。家づくりを通して、物件探しに大ハマり、今でも鎌倉の物件情報に目がない。「鎌倉で次住むならここが一番だ!」を探し続けて、さすがに2軒目は自身では難しいので、誰かに実現してほしいと心から思い、間取りにストーリーを込めて日々作成している。

家づくりサポートでコンサルタントを利用した方が良い5つの理由

記事の概要

家づくりのサポートとしてコンサルタントへ依頼した場合に得られる、5のメリットをご紹介します。自分たちで調べたり、考えたりする手間を軽減させるだけでなく、家づくり初心者にとって助かること間違いなしのサービスを利用しない理由はない。ぜひ家づくりサポートで徹底的に利用することをお勧めします。

記事の目的
  1. どんな人の誰のために?
  2. 何が問題で?
  3. どう解決できる?

  1. 家づくりサポートを利用する人
  2. 意外と大変な家づくり
  3. 家づくりの専門家(コンサルタント)のサポートを受ける

家づくりの5大不安要素

  1. 予算:色々要望もあるし、予算内に収まるか心配
  2. 会社:どこの施工会社に依頼すれば良いのかかわからない
  3. 予定:この日までに、引越したいけど、間に合うか心配
  4. 性能:家づくりのことは詳しくない
  5. 希望:施工会社の言いなりになってしまいそう

『予算・会社・予定・性能そして、希望』家づくりにおいて叶えたい5つのことですが、これは5つの不安要素でもあります。家づくり初心者にとって、最初に出会う人・会社がその後を左右するかもしれません。わからないことばかりなので、自分だけで解決しようとせず、知識のある家づくりのコンサルタントに協力を依頼することもひとつの手段だと思います。

コンサルタントへ依頼するメリット5選

  1. 予算内で家を建てられる
  2. 質の良い施工会社を目利きしてくれる
  3. 家づくりの段取り・スケジュールをコントロールしてくれる
  4. 無駄のない住宅の性能設定をしてくれる
  5. 中立な立場、セカンドオピニオンを得られる

予算内で家を建てられる

上記のように予算内と記載はしていますが、実際のところ、家づくりの現場において、最初から想定通りに物事が進むことはありません。こんなことをお伝えするのは酷かもしれませんが、最初は見積もり金額が想定以上に上がってしまうことはよくあります。
数社相見積もりをとった段階で、びっくりするような金額が出てきたり、あるいは、ここならいけるかも。といった希望が見出せたり。家づくりは一喜一憂する大変な作業です。

そんな時にコンサルタントへ依頼していれば、見積り査定や、バリューエンジニアリング(VE)を行い金額を適正なものに調整していく手助けをしてくれます。

単に予算内で家を建てるというより、『予算内に無駄なく希望の家を詰め込める』が正しいかもしれません。

質の良い施工会社を目利きしてくれる

コンサルタントは常に、どこの会社が、本当に良い建物作りをしているかリサーチし続けています。協力会社という、過去にしばられることは無く(以前お願いした会社だとしても)、その時の建築時点での会社の状態を評価しています。

つまり、中立と言いながら、協力してくれる施工会社と関係をもっているのではなく。あくまで対等な関係性を維持していることがポイントです。

とにかく家づくりに、こだわりがあり、情熱があり、素材や構造、そして施工品質や安全性に力を入れているか。を重点的にフィルタリングして、相見積もりの候補会社として選定します。そして計画地の地域ごとに、施工会社をヒアリングして確かめるため、品質が保たれています。

家づくりの段取り・スケジュールをコントロールしてくれる

家づくりで、予算もプランも決まった、これで完璧!と思えた。のも束の間。満足度を高める上で、最も大切なこと、それが『段取り』です。段取りをあなどってはいけません。工事が刻々と進んでいく中で、段取りを甘くみてしまうと『もう変更できません症候群』になって、取り返しのつかないことになります。

結論から申し上げますと、工事の着工前に予算もプランも決まったからといって、それで作業は終わりではありません。
そう!現場で決めたいこと。多々ありますよね。現場が始まってから、やっぱり、ここの壁はこうしたい、ああしたい。この壁紙どうかな、タイルはどっちがいいかな。
施工会社にも聞けば教えてくれるけど、聞かなければ、教えてくれません。図面をきちんと確認できてなかったから、こんなはずじゃなかったのに。(技術的にわからないor確認不足なこと)後々のトラブルになってしまいます。

いつまでに決めなければならないのか、それさえ把握できていれば、円滑に工事が進められます。

コンサルタントがそれらのスケジュール管理をしてくれます。家づくりは決めることがたくさん、ちょっとしたことでも、比較検討のアドバイスをもらえると非常に助かります。

無駄のない住宅の性能設定をしてくれる

住宅はめちゃくちゃ高いものを、高くないフリして売りつけられる。施工会社のドル箱で溢れています。と言ったら語弊がありますが。何百万、何千万の話をしていると、数十万の金額が小さく感じますよね。塵も積もれば山となる、でだんだん金額が膨れ上がっていきます。

  1. 屋根・外壁の種類
  2. 断熱性能
  3. 窓の種類
  4. 内装材
  5. 住宅設備(キッチン・浴室・洗面・トイレ)
  6. 空調・暖房設備
  7. エコ商品(太陽光・蓄電池等)

各項目ごとに、グレードがあります。グレードの中にもコスパの良いもの・悪いものがあります。これらの価格に対する・効果を考慮して無駄を省いていきます。最初にこの性能設定でつまづくと、家づくりの予算が破綻します。きちんとした製品を選ばないと、後にも先にも戻れないこともあります。技術的な面でコンサルタントのサポートを手厚く受けられるのは、メリットだと思います。

中立な立場、セカンドオピニオンを得られる

想定外の出来事が起こらないに越したことはないですが。万が一の備え。慌ててしまいそうな状況になった時に冷静にアドバイスを得られることの、ありがたいこと。

知識量で勝てない施工会社の言いなりになってしまい、思っていたものと異なる選択をしてしまうかもしれません。材料を選ぶ時に、ここからしか選べない。希望していた製品を割高に設定され、割高であることを気づけない。などといった選択肢を絞られること。あるいは、一方的に不利な取引をさせられることがあるかもしれません。

状況はケースバイケースですが、ピンチの時に、適切な選択肢(アドバイス)を提供してくれて、新しく得られた情報に対して、常に微調整して、最良な選択を選び続ける手助けをしてくれる。
家づくりはマラソンのようなもので、刻々と変化するコンディションを感じながら、良い時はぐんぐん進むし、つらくなってきたときは耐えなくてはならないこともあります。

コンサルタントへ依頼することは、この1人で走るマラソンに伴走者を得て、頑張るようなイメージです。

著:荒川 源, 著:今泉 太爾, 著:小山 貴史, 著:金田 真聡, 著:小林 直昌, 著:高橋 彰, 著:晝場 貴之, 著:松尾 和也, 編集:ZEH推進協議会
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