madorismの間取りをつくる建築家
原宏佑(はらこうすけ)
鎌倉市在住の建築家。

関東近辺で約3年の土地探しを経て、30代で北鎌倉に自邸を建築。家づくりを通して、物件探しに大ハマり、今でも鎌倉の物件情報に目がない。「鎌倉で次住むならここが一番だ!」を探し続けて、さすがに2軒目は自身では難しいので、誰かに実現してほしいと心から思い、間取りにストーリーを込めて日々作成している。

建築とは

”建築”とは「かたちのないものにかたちを与える」ことである。

それはつまり、「かたちがないものをかたちにする」ということであり「建築する」という行為は、本質的にかたちを生み出す行為そのものであると言える。

”かたちのないもの”とはあらゆる概念、事象を指し、建築のかたちを構成する本質となる。
それは建築する際の与条件として重要なファクターであり、多くの場合建築のコンセプトとなる。

”かたちを与える”とはなにもない場所にラインを描くことである。
それは建築の境界線を描くことであり、外と内を生み出すことである。

つまり”建築”とは「外と内」を同時に生み出す行為であり、建築の歴史は外と内の境界の歴史でもある。

建築とは何か?

を改めて考える中で、建築の歴史を振り返ることは重要である。遥か昔の「掘立小屋、洞窟住居」という極めて原始的な建築も参照すべきだし「木造、組積造」という、各地域のマテリアルに特化した建築の技術的な進化にも目を見張るものがある。

とりわけ日本に生まれ、日本で育ってきた自分にとって、木造というのは身近で、親しみのある工法である。

日本建築のの木造の歴史で「武家文化」「貴族文化」という両極があるとしたら、それらは時代と共に経済的な「商人文化(庶民化)」へと発展を遂げている。これら3つの文化は日本の建築を構成する3大要素となっていると考えている。

この中でも3つの文化が複雑に混ざり合う後期の数寄屋建築についての、空間性に興味が次第に移っていった。

数寄屋建築には日本人の「粋:iki(いき)」が生きている。建築の配置、空間構成、マテリアルの使い方、庭との関係性など、節々に感じられる。その全体が目指すところの嗜好性であったり、日本人が本来持つ文化的な側面が詰め込まれている点で非常に稀な建築である。

そして、これらを総称して「侘び寂び:wabi-sabi(わびさび)」と言うのである。

偶然にも、京都で伝統的な社寺仏閣の建築と出会う機会に恵まれたことも相まって、数寄屋建築の持つ日本建築ならではの「外の空間「内の空間」を形作る空間の曖昧性について、研究を進めることとなった。

また一方で、西洋近代化に伴い「工業化の象徴であるスチールの鉄骨造、砂利を混ぜて固めるという新素材に鉄を組み合わせたRC造」さらに、その先の新しい工法も近年は開発されている。

それらの西洋的な建築の持つ魅力に触れながらも、やはり日本建築の空間性というものに惹かれる理由は何だろうか?

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