戦略的デザインコンサルタント
ambitect
一級建築士として、家づくり・間取り・場所と事業に関わる判断を、第三者の立場で整理しています。

ambitectが大切にしているのは、「あるものを生かし、ないものをつくる」こと。

建築、都市、不動産、暮らし、事業など、異なる領域を横断してきた視点から、土地の条件、図面に表れた違和感、暮らし方の希望、事業の目的を丁寧に読み解きます。

そこにすでにある価値を見つけ、まだ言葉になっていない迷いや可能性を、納得して判断できるかたちへ整えていきます。

Bruder Klaus Field Chapel_ブラザー・クラウス野外礼拝堂

草原に佇む土の教会
ブラザー・クラウス野外礼拝堂

「枯れ草」と「土」と「建築」の原風景

この建築には新緑の緑が似合うという感じではなく、ちょうど晩秋の少し茶色がかった草原が風情がある。
2007年に建てられたので、比較的に新しい建築であるが、良い意味で年を重ねているといった雰囲気がする。

それはこの建築の素材が枯れ草と土でできているからなのか、ずっと前からこの場所に建っていたかのように感じられた。

土を地層のように積み重ねた版築という工法なのだろうか。
日本の社寺建築と比べてみると、巨大な築地塀の内部をくり抜いてそこに空間ができたというような感じである。

そういった古来の工法を用いることで、どこか古めかしい原始的な印象を与えることを意図したのかもしれない。

真っ直ぐでない地層の線
手作りの建築

そもそも建築に手作りでないものなどないのだが、こういう人の痕跡があるものにどうしても惹かれる。

温かな土の触感と冷んやりとした金属の扉の対比
互いに性質の異なる素材の粋な使い方

設 計:ピーター・ズントー / Peter Zumthor
所在地:ドイツ ヴァッヘンドルフ / Wachendorf (Mechernich), Germany

DATA

ブラザー・クラウス野外礼拝堂/Bruder Klaus Field Chapel

【Type】建築/Architecture
【Sort】野外礼拝堂/field chapel
【Site】Iversheimer Str., 53894 Mechernich, ドイツ
【Architect】ピーター・ズントー/Peter Zumthor

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